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未来を見据えた選択 ―MI・RA・Is / QSで描く新しい診療の形
医療法人藻友会 札幌いしやま病院
理事長 石山 元太郎様
医師 及能 拓朗様
看護課長 太田口 佳子様
事務長 中出 雅人様札幌いしやま病院は、1977年に石山勇司先生によって開院され、1979年に現在の場所に移転しました。
現在、1日におよそ200〜300人の患者様が来院され、年間約5万人の治療を行っています。
さらに、手術件数は全国でも上位を誇り、日本大腸肛門病学会の専門医修練施設として、全国から医師が研修に訪れる病院です。
最大の特徴は、痔核、裂肛、痔瘻などの肛門疾患すべてにおいて、従来の治療法をただ踏襲するのではなく、その改善点を見つけ出し、より効果的な治療法の開発・実践に取り組んでいる点です。
特に痔核治療では、従来の発想を超えた新しい治療法を開発し、世界に先駆けて学会で発表しました。この治療法『ACL法』は、2014年度発行の肛門疾患診療ガイドラインにも掲載され、全国から注目を集めている病院です。
その他、便失禁や直腸膣瘻など、肛門に関わる多くの疾患の治療を行っています。診療の効率化、患者満足度の向上、そして未来の医療への一歩
札幌いしやま病院が選んだのは、クラウド型電子カルテ MI・RA・Is / QS。
導入の効果と今後の展望について、石山理事長と中出事務長にお話を伺いました。導入に至るきっかけや、導入前の課題について教えていただけますか?
石山理事長: 患者数が非常に多く、また、病院とクリニック間の移動もあり、カルテ庫から1枚1枚カルテを選んで持ち出す作業が、診療の効率を下げていました。 また、膨大な量の紙カルテは、管理スペースの問題もあり、これを解決する必要がありました。
中出事務長: 診察室を7つ設けているのですが、各診察室にある肛門鏡の画像の一元管理ができていませんでした。 この非効率さが大きな課題でした。
数ある電子カルテの中から、MI・RA・Is / QSを選んだ理由は何ですか?
石山理事長: クラウド型であることに魅力を感じました。 紙カルテの問題を解決しつつ、運用の負担も軽減できるのが大きなポイントであり、院内での管理負担を最小限にしながら、高い機能性を持つシステムを探していたんです。
中出事務長: 診察室間で即座に情報を共有できる機能が決め手でした。 肛門鏡の画像をどの診察室でも確認できるようになり、診療の質が向上する確信がありました。
実際に導入してから変わった事などあったら教えてください。
石山理事長: まず、紙カルテを探す時間が完全に無くなったため、診療が非常にスムーズになりました。 どの診察室からでもリアルタイムで患者情報を確認できるため、医師同士の連携もスピードアップしています。 また、診療に集中できる時間が増えたことで、患者さんとのコミュニケーションも丁寧に取れるようになりました。 これが患者満足度の向上にもつながっていると感じています。
中出事務長: 患者様の待ち時間が大幅に短縮されたのが大きな成果です。 これまで紙カルテを用意するのにかかっていた時間が無くなり、患者様のストレスも軽減されました。 さらに、肛門鏡の画像を即座に共有できるようになり、医師全員が同じ情報に基づいて診療を進められるようになりました。 これによって診断の精度が高まり、医療の質全体が向上したと実感しています。
システムの使い勝手はいかがですか?
石山理事長: 直感的な操作性が非常に優れていて、スタッフ全員が短期間で使いこなせるようになりました。 導入時のトレーニングも最小限で済みましたし、日々の業務に無理なくシステムが溶け込んでいます。 また、クラウド型なので、ソフトウェアのアップデートが自動で行われる点も安心で、常に最新の状態で使えるのは非常にありがたいですね。
中出事務長: 運用の話になりますが、当院はSE不在ながらも、MI・RA・Is / QSの運用上の問題は一切発生していません。 毎月の定期メンテナンスや、日々の診療で困ったことも、電話サポートで全て解決できており、そのあたりのバックアップ体制が非常に整っているので、安心して病院運営ができています。 まるで常にそばにいてくれるような感覚です。 システムの信頼性とサポートの手厚さが、私たちの運用の安心感につながっています。
現場スタッフが語る、業務効率化と安全性向上への道
電子カルテ MI・RA・Is / QS導入後の実際の効果と課題について、及能先生と太田口看護課長にお話を伺いました。
【電子カルテの使いやすさと業務改善について】 電子カルテの使いやすい点や、業務改善について教えてください。
及能先生: 紙カルテでは受診日を遡るのが手間でしたが、電子カルテでは日付ごとにタブ表示されているので、前回や前々回の受診日や状態を迅速に確認でき、とても視認性が良く、操作に慣れるとさらに使いやすさを実感します。 また、処方や注射の指示がリアルタイムで確認でき、オーダーミスを早期に発見できるようになり、業務のスピードも向上しました。
太田口看護課長: 紙カルテと違って、患者情報がどこでも簡単に確認できる点がメリットです。 クリニックでは前回の受診内容や来院状況、病院では医師の指示や手術の進捗などを素早く把握できます。 また、禁忌やアレルギーの表示が一目でわかるので、事故防止に役立っています。
【操作のしづらさや改善点について】- 現在の電子カルテで操作がしづらい部分や足りない点があれば教えてください。
及能先生: 現時点で特に不足している点は感じていません。しいて言うならシェーマの描画がスムーズに行かないことがあるので、改善されるとより便利になると思います。
太田口看護課長: 電子カルテの操作に慣れるまで、入力作業に少し時間がかかりましたが、慣れればスムーズに使えるようになりました。
最後に
札幌いしやま病院様は、長年にわたり肛門疾患治療の最前線を走り続け、革新的な治療法を世界に発信されてきました。
そうした先進的な医療を支える一端として、当社の電子カルテを導入いただけたことを大変光栄に思います。 今回の導入事例の取材にあたり、ご多忙の中ご協力いただきました札幌いしやま病院のみなさま、本当にありがとうございました。
この場をお借りして改めてお礼申し上げます。