お客様事例地方独立行政法人 公立甲賀病院様

  • データ移行と稼働後の運用

    ― デモを見ることで不安感は解消

     システムを移行することでカルテに「何がどのように表示されるのか」がイメージできず、漠然とした不安がありました。しかし、カルテを一部移行したデモ(カルテビューワー)を見て、参照できるデータのイメージをつかむことができました。その上で、過去分のデータ移行だけでなく、統合セットや指示簿の使い方など現場運用に必要な準備を進めていくにつれ、その不安は減っていきました。

     旧データの新システムへの取り込みについては、互換移行・参照移行・移行しないという3つの手法がありました。そこでマスタは互換移行し、病院側は『MI・RA・Is/AZ』のマスタ管理画面で確認と修正を行うだけで済むようにしました。またカルテのデータはカルテビューワーに参照移行しましたが、稼働半年ほどするとほとんど利用しなくなりました。

    『MI・RA・Is/AZ』の導入効果

    ― 2つの課題の解決

     課題であった放射線レポートの確認は、部門側でレポートが作成されるとナビゲーション機能に「結果あり」と表示され、さらに依頼医へもレポート作成が通知されることで、画像レポートの確認漏れ(未読のまま残ってしまうこと)がなくなりました。

     もう一つの課題であった管理料の算定は、患者さんの診察終了時に医学管理サポートの機能が起動されることで、算定候補、医学管理料、カルテ記載に必要な指導内容等を確認できるようになりました。院長が日頃から話す「適正な算定を行い、本来あるべき収入を失わない」という経営課題に対処できていると思います。実際に患者さんからは「お会計が少し高くなった」というお声をいただくようになり、その事情をきちんと説明するようにしています。引き続き収益面の詳細をしっかり確認していきたいと考えています。

    ― 『MI・RA・Is/AZ』の、これらの機能が好評です

     ・事前登録機能:診療内容の予習として活用。
     ・予約:複数の予約を同一画面で同時に取得可能。(産科にて分娩までの二週間毎に予約を行う際に重宝しています)
     ・統合セット:「何日後~」と日付の指定が可能。
     ・パス:日数延長や、祝日またぎなど臨機応変に日数の変更が可能。
     ・ドッキングタブ:看護記録作成時、カルテなどの表示したいタブを選びドロップすると必要な画面を大きく表示、「見ながら登録」に便利。
     ・注射や輸血の実施:適切なタイミングでの実施登録で、記録の行為に生じる手間を省略。(患者さんと向き合う時間が増えます)

    今後に向けて

    ― シーエスアイはベンダー変更の実績をもっとアピールしてください!

     今回『MI・RA・Is/AZ』へシステム変更したことは、当院のような地域の中核病院がベンダーを変更して電子カルテを稼働させた事例として滋賀県内外から注目され、医療機関からの見学も増えています。ベンダー変更において、データ移行は大きな懸念事項です。今回のように移行後のデータおよび移行したマスタの確認方法、事前登録機能やセットといった稼働後に向けて準備する事項を具体的に提示してもらうことで、医療機関の漠然とした不安は取り除けるものと思います。実際に想像以上にしっかりと移行されていますし、稼働半年後にはほとんどの移行データを参照しないで運用できています。

    ― ユーザーフォーラム大会は、他のユーザーの運用を知る良い機会でした!

     『MI・RA・Is/AZ』稼働半年後、初めてユーザーフォーラム大会に参加しました。こんな時どうするのだろう、という疑問について、他のユーザーの運用を知る良い機会となりました。また、看護職員向けなどに、情報共有や勉強会の機会があればぜひ参加したいと思います。